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機動戦士ガンダム00感想
ガンダムの串ダンゴオー 第11話

前回のあらすじ:ティエリア、トイレ間に合わず(えー



人革連はソレスタと対決する気満々なので、しばしば戦闘しているようですが、我等がセンチメンタリズム乙女座の御方は四ヶ月の間、空を飛び回っていただけのようです。恐らくはガンダム対策を進めつつ、カスタム機の操縦も慣熟していることでしょう。刹那達は毎日のように介入行動を起こしていますが、操縦技術は向上しているのかな? なまじガンダムの性能が半端ないだけに、自分と拮抗しているかそれ以上の実力者と戦闘しなければ、なかなかマイスター達の成長は見込めそうにありません。ティエリア、お前もな。

「モビルスーツの性能差が勝敗を分かつ絶対条件ではないさ。あてにしてるぞ、フラッグファイター」

例によって挿入されてくるガンダム台詞。でもハムの人は許されてしまう空気が不思議だ。変態だからか? ひゅ〜♪

技術部では、GNドライブの秘密が解明されつつある模様。さすがはこの時代でもトップクラスの頭脳を持つエイフマン教授。更に、彼はソレスタの行動原理に疑問を持ちながらも、理解しようとする姿勢が見られますね。今回は「戦争の火種を抱えたまま、人類は宇宙進出すべきではない」という考察を述べていますが、当初の00ストーリー案が『vs外宇宙からの敵』というコンセプトであったという噂を踏まえて考えれば、スパロボみたいな展開になるのかなーと思ったり。

スパロボではDC(ディバイン・クルセイダーズ)という武装組織がこれに当たります。来るべき宇宙規模の困難(ぶっちゃけ宇宙生物の地球侵略)に立ち向かい人類を存続させるべく、地球圏の力を結集させようしてたんですが、地球圏統一のためには武力介入も辞さない姿勢だったもんで、主人公達と対立するわけですね。最終的にDCは壊滅しても、主人公達のような平和維持軍があれば地球は大丈夫だろうと幕が引かれるのですが……そんな展開じゃないですよね00は?



ユニオンは技術面からだけでなく、人的な面からもイオリア・シュヘンベルグを追っています。200年前に失踪したという優秀な科学者・技術者の足取りから、ソレスタの全容を解明しようという発想です。わざわざ東京までやってくるユニオン安全保障局のエージェントはきっと優秀なのでしょうけれど、たかだか22歳の娘さんに尾行されてしまうのはどうなのか。報道関係に就職している姉貴・クロスロードさんはそこそこ高学歴かと思うのですが、22歳なら大卒すぐの新入社員なのかなー? でも一緒にいる男性記者は彼女を「先輩」と呼ぶ不思議。
消えた松原さんの曾祖父は、外伝に登場したりするんでしょうか。松原さんの顔は、ゴルゴ13のキャラ造形っぽい気がした(どうでもいい



プトレマイオスのブリッジでは、窮地を招いてしまったスメラギさんの指揮について、ティエリアが糾弾していました。ねちねちねち。それをさらりと避ける大人なノリエガ。階級の無い組織では、責任追及も曖昧になりがちですね。ティエリアは今後ますますヴェーダに依存していくように思えますが、やがてソレスタ・メンバーの目的とヴェーダの提示する方針が解離してきた時、ティエリアとは別れることになるのだろうかと心配ではあります。案外、刹那とうまくいったりして…やっべ萌えるわ(腐

ロックオンがティエリアをかわいいと評するのは、またまた複雑な需要を生み出す温床になりかねないわけで。ぐふふ腐(マテ

ナドレは再メタボ化して、あくまでも5号機ヴァーチェとして運用していくようですが、ソレスタの計画の果てにキーとなる機体なのは間違いないと思われます。でも太っちょガンダムの方が好きです。



一方、人革連サイド。敵ガンダムと運用艦の情報を得た程度では、作戦が成功したとは言えません。ミッションの目的はガンダムを手に入れる事だったのですから、失敗でしょう。ばらまいた通信機の費用はえらいこっちゃだし、全部スペースデブリになるのに回収はどうするつもりなんだろう…。鉄人は20機以上も破壊されるし、兵士も随分死んでるし、普通ならセルゲイには処分が下されるところです。しかしガンダムの性能が底知れない事は上層部も認めており、次の手を考えているようです。どうやら、ユニオンと手を組もうとしている様子。しばらく見かけなかった人革連の主席は、ちゃんと働いていたんですね。

登場当初は感情が希薄かと思われていたソーマ少尉も、ミン中尉の仇討ちを決意? 女性兵士とミン中尉はどんな関係だったのかしら、きゃっタカシのえっち〜!(注:大原崇のこと

超兵研究員は、ミッションレコーダーの音声から『ソーマ少尉と同じく脳量子波処置を受けた者』がガンダムパイロットではないかと推測し、過去の研究データから該当する子供を発見していました。しかし、処分したはずの子供が生き延びているなら、研究所の非人道的な実態が外部に漏れる、或いは既に漏れている可能性が大であり、重大な責任問題となります。同様の推測をたてたセルゲイ中佐から事実確認された研究員は「我々以外にも脳量子波処置を研究している国がある可能性を否定できません」と、責任を逃れるために場当たり的発言をしていました。駄目だコイツ、早くなんとかしないと…。



あの研究機関が今なお存続している事を確信したアレルヤ。知ってしまった自分はどうするべきか、考えを巡らせます。"ガンダムマイスターとして"戦争を幇助する組織を潰すべきか。だが、そのためには自分の同類を殺すことになる……自分にそれが出来るのか?

「お優しいアレルヤさまには出来ない相談か? なら体を俺に渡せよ。速攻で片付けてやっからさー。あの時みたいに

恐らく人革連の研究所から逃亡し、宇宙を漂流した時の事件。残り少ない酸素のため、自分が生きるために一緒に逃亡した仲間を殺した(?)アレルヤ。殺すしかなかった……いや、引き金を引いたのは自分じゃない、ハレルヤの人格がやったことなんだ。

あの右分けの少年は、アレルヤでもハレルヤでもなかったようで、5話での予想は早々に外れてしまいましたが、アレルヤが抱える葛藤と矛盾を浮き彫りにするには、凝りすぎてない設定の方が良いと判断されたのかなと勝手に納得。でも、伏線の段階で色々想像するのは楽しいので、これからもどんどん予想していきますよー。



こちらは東京。先日テロがあったとは思えない平和な日常シーンが描かれております。サジの作った日本食に、舌鼓を打つルイスママ。刹那に筑前煮を受け取って貰えなかった反省から、今回サジはルイスと協力してターゲットに食べさせるミッションを成功させました。なかなかやるな、サジめ。

ルイス、そのしましまセンスはどーなの? しかし縞パン着用なら可(えー

シーン変わってアザディスタン。毎日テロやら内乱で平和とはいえない国ですが、このたび国連の協力を取り付け、エネルギー問題の解決に一歩前進です。国連大使との会談は、相手の真意が見えません。暗殺の危険があるのに、王女に「現場への表敬訪問」を提案するなど、何を企むアレハンドロ・コーナー。王女をいじめていいのは私だけなのよ、と牽制するシーリンは頼もしいですな、さすがSMコンビ(シーリン&マリナ)。
「紛争後の復興支援よりも争いを無くしていくための支援が重要」と述べるアレハンドロ・コーナー。ソレスタルビーイングの監視者である彼にとっての「神」とは、どういう概念なのでしょうか。ガンダムWのトレーズ・クシュリナーダのように、奥深いキャラになる可能性を秘めていると感じました。彼が動くときは訪れるのか…。

一人で悩んでいても始まらない。行動を起こす事にしたアレルヤは、自分の持つ情報、過去の経歴についてまとめたデータを組織に提出し、判断を委ねることにしました。もし介入作戦が実行されることになれば、彼は同じ境遇の少年達を殺すことになります。アレルヤはソレスタルビーイングとして、ガンダムマイスターとしての使命ならば実行せねばならないと考えているようですが、その重大な部分(最終決定)について自分で決断できないところが、彼の抱える問題であります。自分が「稀代の殺人者」になろうとも、それが「ソレスタルビーイング」という組織なのだから仕方がないという言い訳……免罪符……。

ところで、頻繁にスメラギの部屋に通うアレルヤが気になって仕方がないティエリア・アーデ。盗み聞きが失敗したので、ヴェーダとリンクする能力を使って覗き&盗聴。うん、悪い子。



今回の主題はサブタイトルからも解る通り「アレルヤ」の戦いなので、刹那とロックオンは早々に別の作戦へ送り出され、さようなら〜。
キュリオス&ヴァーチェは人革連のスペースコロニーを襲撃に向かいます。コロニー周辺の敵を排除していくヴァーチェ。やはりこの太さは安定感があって良い。しかし、前回ひどい目にあったティエリアは内心ビビっているに違いない。

「過去というものがあの男を歪ませているのなら、それは自らの手で払拭する必要がある。それでこそガンダムマイスターだ」

などと、勝手にアレルヤのマイスター認定まで行う眼鏡。こないだは万死に値するとか言ってやがったし好き放題だなこいつぅ。

コロニーが小規模であるためかかなり自転速度が速いようで、内部に侵入したキュリオスが気流に煽られる描写がありました。GNドライブによる飛行でも、突然の環境パラメータ変化には対応できないのかもしれません。コロニー内部でのMS戦闘を想定していないためか反撃は無く、アレルヤは脳量子波を辿って目的のビルに辿り着きました。この施設を破壊すれば、作戦は完了する。ガンダムマイスターとして、引き金を引く……引くべきなのに……。ここに来て、逡巡するアレルヤ。殺す必要があるのだろうか? 自分がそうであったように、ソレスタルビーイングに保護されれば、何とかなるのではないのか? そんなアレルヤの躊躇は、ハレルヤによって否定されます。



───どうやって保護する? どうやって育てる? 施設から逃げたお前がまともに生きてこられたか?

───独りよがりな考えを相手に押し付けんな。どんな小奇麗な言葉を並べ立てても、お前の優しさは偽善だ。優しいふりして自分が満足したいだけなんだよ。

───敵に情けをかけるな!

アレルヤの偽善。「逃げ」とも換言できるでしょう。ガンダムマイスターだから殺した。一方的な戦闘になろうとも殺した。ソレスタルビーイングの目的のために殺した。それが作戦だったから。そう命じられたから。

───また俺に頼るのか?

───自分がやりたくない事に蓋をして自分は悪くなかったとでも言うのか?

───他人なんかどうでもいい。俺は俺という存在を守るために戦う!

───立場で人を殺すのかよ!? 引き鉄くらい感情で引け! 己のエゴで引け! 無慈悲なまでに!

「撃ちたくないんだーー!」

アレルヤの抱える矛盾を、ハレルヤはさらけ出していく、残酷に。自らの醜い部分を映し出す鏡のような存在。それが、ハレルヤ。キュリオスの親戚っぽい鏡音リンにも「鏡音レン」という「鏡に映った自分の分身」が存在しますが、ガンダムとヴォーカロイドには深い関係があるのでしょうか(ねーよ



施設の破壊後、ネットに機関の情報を流すソレスタルビーイング。これで人類革新連盟主席のブログは炎上間違い無しです。かくして、情報を隠していた研究員は連行されました。"人革連らしい取り調べ"が行われるに違いありません。
何かを感じ取ったのか、その場に現れたソーマ少尉。彼女の兄弟姉妹ともいえる機関の子供達が、一度に消えてしまいました。例えそれが非人道的な研究で作られた存在であろうと、ソーマ少尉にとっては……。かける言葉もなく、ただ持ち場に戻るよう促すだけのセルゲイ中佐。言葉を多用せずにこういう芝居を作れるってのは演出能力が高いと思いました。パパはもっと頑張るクマーッ!

20歳になったアレルヤは、スメラギさんと祝杯を挙げていました。テロリストだけれど、お酒は二十歳を過ぎてから。そういうルールを守るのは若い視聴者に配慮した結果だというのは簡単ですが、作劇から読み解けば、これはアレルヤの前進なのでしょうね。

飲酒は、ハレルヤの凶暴性(アルコールによる開放感)への歩み寄り。その味を理解できなかったのは、未だ隔たりのあるハレルヤとの距離感を意味しています。一つ大人になったアレルヤ。スメラギ・李・ノリエガの言う通り、いつかはアレルヤがハレルヤを受け入れる時が訪れるのでしょうか。スメラギお姉さんの手ほどきでもっともっと大人になる方法もあるのですが、それは冬コミに期待すればいいんじゃないかな。

酒飲んでガンダムに乗ったら、やっぱり放送コードにひっかかるのかな〜? などと疑問を抱きつつ、年末年始、運転をなさる方はご注意下さいといったところで締め。

第12回へつづく

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