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機動戦士ガンダム00感想
ガンダムの串ダンゴオー 第15話

前回のあらすじ:刹那が夜這い未遂。

今週のバカップル。ママが帰国したことで落ち込みモードのルイス。ルイス母娘と絹絵、さらに刹那を交えた世界大戦が勃発しなかったのは良かったものの、駄々っ子と化してるこの娘。\120,000もするブランド物のペアリングをサジにねだっています。「ねだる」って、漢字で書くと「強請る」なんだよなぁ……などと思ってしまいますが、微笑ましい午後の光景でした。あれ、おかしいな、目から汗が出ちゃう…。

タクラマカン砂漠。「生きて帰れない」を語源とする死の土地。Google MAPとかで検索すると、その広大さに恐怖を禁じ得ません。あの手のデジタル世界地図で、どこまで拡大しても砂しか無いとかホント怖すぎるんですが、そういう感覚を持ってる人は多いんじゃないかと信じてます。巨大なモノって怖いんだよ!!

さてかなりの石油埋蔵量があるとされるタクラマカン砂漠ですが、太陽光発電による安定したエネルギー供給が確立された300年後の世界ではこの土地の有効活用法はゴミ捨て場以外に無いらしく、化石資源以上に忌み嫌われている核資源を埋設しているようです。さすがに核を使うと、各国相互の軌道エレベータ共々被害甚大になるってことは理解したんでしょうか。ちなみに現実の中国は、2007年1月11日に高度800km軌道上の気象観測衛星を、地上からの弾道ミサイルで攻撃してデブリをばらまくという阿呆をやらかして宇宙開発に迷惑を掛けまくってるんでいるんで、だめだこいつ早くなんとかしないと。

演習地に集う各国の精鋭達、その数たるや総勢832機。モラリア戦、頂武のガンダム鹵獲作戦などをも超える最大規模の演習となります。雪辱を誓う者、野望を抱く者、ピーリスたんが心配なお父さんなど、それぞれの思いが熱く渦巻く熱砂のタクラマカン。

事前に「テロリストによるウラン埋設施設の襲撃」を察知しておきながら、人革連はソレスタルビーイングを誘き出す餌とするため放置していました。アンフの出現もガンダムの介入も、何もかもが予定通りです。テロ相手なら、MSじゃなくても狙い撃つロックオン、容赦せん!しかしこれは前哨戦でさえもない、始まりの狼煙。側で演習の名目で控えていた各国のMS群が、ガンダムに一斉攻撃を仕掛けます。そう、本番はこれからなのです。ミサイルの帯が脱出ルートを塞ぎ、キュリオスとデュナメスを墜落させます。一度地面に叩き落としてしまえば、行動範囲をある程度まで制限できる。ガンダムマイスターをとことんまで追い込む持久戦に持ち込めば物量で圧倒する方が勝つという、単純でかつ有効な作戦です。Vガンダムファンのわたくしは、分離自爆攻撃を仕掛けるリアルドに燃えました。



現場に赴けないスメラギさんに出来るのは作戦立案のみ。ポニテムスカからの情報による戦術予報(ってほどでもない予想)によって、一応エクシアとヴァーチェをバックアップとして予め潜ませていました。ミサイル群の隙間を縫って空中を脱出するのはリスクが大きいと判断し、ヴァーチェの巨砲は砂漠を穿ちます。しかし、溜め込んだ圧縮粒子を開放した直後を狙われました。MS戦というのは「撃ったら動く」が基本で、どすこいがジッとしてると位置がバレバレなんだよおおぉぉ!!(コーラ風)。ヴァーチェはその一発で勝利出来る場合を除いて、巨砲を使うべきではないですね。

作戦開始から2時間が経過。今回は、コーヒー減少で時間経過を演出していました(飲み物シリーズ)。「せめてGNアームズが使えれれば…!」とラッセ砲撃手が悔しがっていましたが、それが登場するのはもっと後なのでまだまだ月給泥棒は続きます。スメラギさんは酒を飲みたそうな顔です、えぇ絶対。



GN粒子によって守られているとはいえ、マイスターは生身の人間。交代できなければ、疲労が蓄積されるし、トイレも行きたくなる。いや、トイレ問題は重要なんですよ!?こないだもティエリアが漏らしてたし、うん。何時間も極限状態で戦ってたら、マイスター全員、パイロットスーツの中にしちゃってるからね。ほらそこの腐女子も目を逸らさない!宇宙飛行士はみんなオムツしてんだよ!マイスターもしてるに決まってるでしょ、お尻蒸れちゃうの!(串死

げふん…、なおも抵抗するガンダム制圧のため、最初にエースを投入したのは人革連でした。砂漠にピンクといういかにもミスマッチなカラーをした機体が現れました。ティエレン・タオツーを操るのは頂武のアイドル、もちろんトイレなど行くはずがない超兵1号ソーマ・ピーリスたんです。ソーマの接近で苦しむアレルヤ。何故かキュリオスも体調不良になって倒れます、お前機械やろ。世界では旧式のティエレンですが、カスタマイズされているタオツーの動きは早く、一瞬でキュリオスをマウントポジションで押さえつけます。近頃の二号機はやたら強いですね、コードギアスの紅蓮弐式とか。零距離射撃を何発も打ち込まれても壊れないキュリオス。どんだけ固いんだ、この細身で。ですが肝心のアレルヤがうーうー(ウッウーウマウマ)唸っているので、代わりにハレルヤが表に出てきました。桃色の機体を祝手と認め、名を問いかけます。
「ソーマ・ピーリスか…良い名前だ───殺しがいがあるッ!!」
フラグだけ立てて、すぐに引っ込むハレルヤ。駄目だこりゃ。

コーラの出番はまだです。



5時間が経過。夕日の見える一室でいつも見てるだけだったアレハンドロ・コーナーが行動を起こす。ガンダム部隊の危機に際し、他の監視者達の意見を聞くのだとか。その背中を見つめながら「大人は嫌いだね」と呟くリボンズ・アルマーク。彼の目的はまだ見えない。

15時間が経過。いくらガンダムが既存兵器の数世代先を行く性能だとしても、世界中の軍事力を結集させれば、たった4機の動きを封じ込めるのは容易かった。マイスター達に限界が迫る。ところでわたしは、エクシアをGN粒子で守っていたヴァーチェに萌え萌えでしたよ。

確実に勝利できる手を打つ。徹底的にガンダムを弱らせたところで、AEUとユニオンはエース部隊を投入した。コーラサワーと、オーバーフラッグスである。初戦・モラリア戦・対マネキン大佐と、毎度登場直後にやられていたコーラですが、今回はまさかの回避成功!ヴァーチェのビームも楽々避けちゃいます。さすが模擬戦2000回不敗の男。聖闘士に一度喰らった攻撃は二度と効かぬわ!(聖闘士じゃありません



攻撃が大味ゆえに、動きが読みやすいヴァーチェ。光波シールドのようなもので囲まれ、無力化されてしまいました。中のティエリアもレンジでチン。コーラ相手になんたる失態!なんという屈辱!万死に値するっていうか、もう死にそうだー。別の場所ではキュリオスも力尽きました。そりゃ、あの状態から逆転できるのは熱血勇者系ロボアニメだけだからー。デュナメスを狙うのはオーバーフラッグス。功を焦るジョシュアが隊列を飛び出しました。
「ヘッ、隊長面して!いつまでも自分だけのものと思って!」
グラハムの固有技であったフラッグ空中変型を使ってみせるジョシュア。格闘ゲームで超必殺技が使えるようになったのが嬉しくて堪らない素人が、そればっかり出そうとするばかり相手の弱パンチに潰されて泣きを見るのはよくある光景ですが、ジョシュアもまさにそれ。グラハムスペシャルは高速飛行時の急速変型によって空気抵抗を利用して機体をコントロールする高等技術です。ジョシュアは変型を完了してからデュナメスの前に突っ込んでいっただけなので、全くの無意味。普通に現れただけのフラッグなど、デュナメスにとっては的でしかありません。かませ犬にもならなかったな…。
その点、グラ公は違います。地面に機体を擦らせるギリギリを飛行しながら、デュナメスの目前で変型し組み付くという荒技を使います。アイアンクローでデュナメスを確保するも「まさに…眠り姫だ!」というセリフで台無しなセンチメンタリズム乙女座。

酒ラギさんは、ほんと役に立たねぇな!!(串死



残るエクシアだけは、包囲網をかいくぐり離脱に成功したかに見えましたが、フランス外人部隊が待ちかまえていました。第5次太陽光紛争で使用されたという大型MAアグリッサ+イナクトの登場です。棺桶みたいな形状でよく飛べるなと思った。見ようによってはトンファーに見えなくもない。トンファーアタックで、ドゴォォ!と吹っ飛ばされるエクシア(AA参照)。蜘蛛の様な脚で覆い被さってきたアグリッサは、プラズマフィールドを展開。やはりこの武装も、ガンダムマイスターを攻撃するために準備されたものでした。刹那に迫る死。死の向こう側には何もない。ここで死ねば、何もできず朽ち果てる───

何かの足しにもなれずに生きて
何にもなれずに消えて行く
僕がいることを喜ぶ人が
どこかにいてほしい

繰り返すあやまちを照らす 灯をかざせ
君にも僕にも すべての人にも
命に付く名前を「心」と呼ぶ
名もなき君にも 名もなき僕にも

(参考:中島みゆき「命の別名」より)

その時、アグリッサを貫いた紅い光。天空に浮かんでいたのは紅のGN粒子を放出するMSだった。刹那にとってそれはまるで6年前の再現。少年は知っている、天に浮かぶあの存在の名を。刹那は呼び求める、彼の「心の在り方」そのものを体現する存在の名を。

───ガンダムと!!


16回目へつづく

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