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機動戦士ガンダムSEED 第14話「果てしなき時の中で」
 
なんていうか、今回は年末進行のため総集編なので
今までのまとめと設定話になっております。
 
タイトルが「果てしなき時の中で」。
これの意味を紐解いていく必要がありそうですね。
ちなみに前回の「宇宙(そら)に降る星」はエルちゃんのことですね。
アークエンジェルご一行様が大気圏突入をしていますが、
これでは地球に降る星ですから、タイトルにそぐわないわけです。
ああ…エルちゃん死亡説確定でしょうか…。
 
 
14話から2クール目ということでOPが変わりました。
クール毎に歌が変わったのは「ガンダムX」でした(EDのみ)。
しかし2クール目はEDが日本語バージョンになっただけで、その後3クール目でうち切り。
未消化に残されたエピソードがいくつもあるままに、
身勝手なニュータイプ論で波紋を残して消えてしまいました。
ガンダムWの場合も後半からOPが変わりましたが作画が遅れたのか、
変更されたのは3クールも随分進んでからでした。
余談ですが初期OPの「JUST COMMUNICATION(TOW-MIX)」は
のちに「JUST COMMUNICATION TYPE-U(TOW-MIX)」が作られ
劇場版主題歌「LAST IMPRESSION」のカップリング曲として収録されています。
 
んで、今回の主題歌を歌うのは前評判が微妙だった「Vivian or Kazuma」
なかなか良い仕上がりになっていると思われます。ガンダムSEEDのOPとしては合格。
これにて西川貴教の「INVOKEインヴォーク(通称インヴォケ)」は退場。
今回の総集編に西川貴教が声優として参加したミゲルがちょっとだけ出てました。
ヴィヴィアンも声優参加する予定らしいです。新キャラでしょうか?
だとすると、OPにも出なかったミゲル・アイマンが不憫です…。
 

今後の愛憎劇の中心になると思われる方々。
残念ながら冒頭にミリアリアちんとバジルール少尉は登場しません。
なお、ミリアリアについてはOP中での大カットは一切ありません。
 
サイ&フレイ。
裸のフレイの表情は暗いです。
そして何かを暗示するような女性のシルエット。
フレイの身にいったいどんな不幸が降りかかるというのか。
サイ君は彼女を支えていけるんでしょうかねぇ。
背中合わせも今後の展開を暗示しているようで…。
 
ザフト美少年4人組。
遺作ことイザークの右目の負傷は深刻なようで。
しかしこのOP映像では右目がちゃんとあるように見えます。
遺伝子操作で人間を強化することが当たり前に出来る時代なら、
サイバネティクス技術により右目を補うことも可能だと思います。
再生医療の発達も考えられますが、また後ほど。
 
そして謎の新キャラ。
おじさん(お兄さん?)と美女の登場で更なるバリエーションがっ!
 
 
ガンダムとレギュラーの皆さん。機動戦士Vガンダムでもお馴染みの構図です。
仲睦まじいキラ&カガリ、そしてそれを後方ロックオンのフレイ
フレイに目を付けられるととんでもないことになるよ〜。
近寄っただけでもエルちゃんみたいに酷いことに。
それにしても、キラとカガリは凄く似ていますよね。
これはキャラクターデザイン平井久司の技術の問題なのか、それとも…。
テロップのカラーコーディネイターは物語に深く関係してそうですね!
 
さて今回の主題歌にもヒントがあるかも知れません。
ざっと書き留めた歌詞は以下の通り。
 
誰も皆 さまよいながら
答えを探して
 
二人ならば時間さえも 支配できると
思っていたあの頃
月日は流れ 空の色も変わるように
すれ違っていた心
 
巡り来る季節の中で
あの時が止まればいいのに
二人また彷徨いながら
この空の彼方に 愛を探して
 
二人というとキラ×アスランを筆頭にいろいろとカップリングがありますが(え?
二人のあの頃に戻れればいいのに、今はもう…時は残酷といった内容でしょうか。
『二人』というのが重要なテーマなのです。
つまり「人という文字は人間と人間が支え合っている」わけです(下参照)。
 
人と人、そして『種』!
ガンダム命!
なるほど、象徴的な絵ですねー(無理があるだろ)。
 
またしても妄想するキラ君と、女性のシルエット。
今回のOPでは胸揺れはありません、あしからず。
 
宇宙的語らいをする二人。なんかキラは無性に許せないね!
まさかラクスがララァ的役割じゃないだろうなぁ…。
今後キラとアスランの戦いは15年にわたって続いたりとか(はた迷惑な)。
 
これから舞台は地球上ですよーって感じの映像でシメ。
さぁ総集編の始まりです。
使い回されている画像が多いので絵は少な目。
 
前半はなぜザフト(Zodiac Alliance of Freedom Treaty)と地球軍が
戦争になったのかという事情説明。
ザフトのTOP会議で「(地球の)アスハ代表は…」という声がありますが、
これはカガリの父親のことを指していると思われます。
そしてアスハ代表は(表面的には)ザフトと友好的な人物であると考えられます。
これは第1話でカガリが密かに搬入されたガンダムを見て
「お父様の裏切り者!」と叫んだことから推測することが出来ます。
 
報復としてニュートロンジャマーを使用。
これにより核分裂反応による発電や核兵器は使用不能になり、エネルギー危機を招きました。
結果、激化した戦争も疲弊したまま現在に至ります。
なお、この世界では核融合技術の開発は失敗しているのだそうで、
設定を考える人はいちいち面倒ですね、ご苦労様です。
 
この戦争の原因である初代コーディネイター、ジョージ・グレン
飛び級で大学を卒業、銀メダリスト、アメフトスタープレイヤー、空軍のエース、
航空宇宙工学の偉業、と幼い頃から数々の偉業を達成してきた彼に世間は熱狂していた。
そして自ら設計した宇宙船で木星への片道7年の旅に出ようとするその時、
彼が打ち明けた自分自身の出生の秘密。
自分は遺伝子操作で生まれた人間、ナチュラルではない。
しかし多くの力を持てる肉体、多くの知識を蓄えられる頭脳を持っている。
自分は母なる星と未知の宇宙の架け橋、
未来との間をつなぐ共生者(コーディネイター)であると。
そしてその技術の全貌を世界中のネットに公表し、木星へと旅立ちました。
 
当然遺伝子操作に対しての反発も起こりましたが、
コーディネイターも各地で生まれることとなりました。
 
さて遺伝子操作と言えば人類初のクローン人間誕生のニュースが
2002年のクリスマス頃にありましたが、嘘だったようです。
SEED世界では遺伝子操作が確立されているのでクローンも簡単と思われますが、
実際なぜこんなにも反対されているかをご存じでしょうか。
 
・クローンがいると同じ人間が二人で不都合だから
・オリジナルの人間のアイデンティティの崩壊
・そもそもクローン人間の存在が認められない
 
などがあるようですが、これらは全部間違ってます。
上記の問題は双子(以上)の人間が現実に存在するという時点で全て却下されます。
遺伝子が同じだからと言っても、
クローン人間は映画のように成人した状態で生まれるわけではありません。
赤ちゃんの状態で生まれます。
そして育つ環境が異なる以上、全く同じ人間が出来ることなどあり得ないのです。
 
では簡単に作っても良いのかというとそういうわけでもありません。
クローン技術は動物実験での成功がいくつも報告されていますが、
数多の失敗の上に成り立っている産物なのです。
つまり、まだまだ成功率の低い技術を人間に応用すると、
それは細胞異常や不完全な身体形成を誘発してしまう可能性が高いのです。
一人のクローン人間誕生の下に、無数の失敗による死。
そのために、倫理的規制がされようとしているのですね。
 
補足しておくと、体細胞から作られるクローン生命体は
本来細胞が持っている「細胞分裂の回数」がすでに減退しているため、
オリジナルの生命体よりも寿命が短くなるのでお勧めできません。
 
さて先ほど出てきた再生医療の話ですが、
最近注目を集めているのがES細胞(ヒト胚性幹細胞)です。
これは身体のそれぞれの部分での役割に分化する前の状態の細胞で、
これを用いるとどんな臓器も本人の細胞と同じままに作り出せることになります。
自分の細胞から作り出したものですから拒否反応は起こりません。
右目を負傷した遺作ことイザークもこの技術を用いれば
容易に新しい目を得ることが出来るのですが、
臓器を作るまでには長い時間がかかるため、
戦時下においてはサイバネティクスではないかと思うのですが。
 
そんなこんなで14年後には木星から帰還したジョージ・グレン。
彼は「宇宙からの贈り物」とよばれるものを持ち帰ったようです。
アスランの父は「我々には時間がない」と呟いていましたが、いったい…。
ジョージ・グレンが持ち帰ったものは巨大な生物の化石のようです。
これはSEEDの世界では地球以外の星に生命体の存在する証拠が確認されたと言うこと。
そして、我々(コーディネイター?地球?)に残された時間は少ない。
これから導き出される答え、それは「近未来における宇宙怪獣の来襲!」(えー
 
しかして14年の間にナチュラルとコーディネイターの溝は深まり、
コーディネイター排斥運動が始まります。人間の妬みってやですね。
カズイがフレイに「フレイってブルーコスモス?」訊ねるシーンがありましたが、
このブルーコスモスというのは、どうやらナチュラル人類原理主義者と思われます。
フレイは違うと言いましたが、彼ら(ブルーコスモス)の考え方には同調しています。
 
世界のヒーローであったジョージ・グレンも凶弾に撃たれました。
自分が引き起こした結果を身をもって味わったわけです。
 
世界の指導者、英雄の暗殺はいつの時代も起こるもので、
古くはジオン・ダイクンから、ガンダムWのヒイロ・ユイ(コロニー指導者)まで。
はい、ここから毎度蛇足のガンダムW講座です。
ガンダムWの主人公ヒイロ・ユイ(偽名)の素性はほとんどが謎に包まれていますが、
Dr.Jの元でエージェントとして完成される以前にも、
アディン・ロウという人物の手ほどきで幼少の頃から戦闘訓練を受けていたようです。
このアディン・ロウという人物は超一流のエージェントで数多くの暗殺をこなし、
ヒイロ・ユイ(コロニー指導者)も彼の手にかかったといわれています。
そんな彼が後にヒイロ・ユイを名乗る少年を育成したというのは皮肉なことですね。
罠にはまったアディンは任務途中で死亡。
一人残された少年(のちのヒイロ)は一人で任務を完遂。
この事件の鎮圧のためにMSを動かしていた若きトレーズは少年のバズーカで負傷。
収容された病院で看護婦のレイア・バートンと出会います。
後に生まれる子供がマリーメイア・バートン(劇場版登場)、
そしてレイアの弟の名前がトロワ・バートン(ガンダムに乗るトロワとは別人)なのですが、
その話はまた今度〜。
 
ところで女性の抱くコーディネイターらしき双子の赤ちゃん達は、
物語のレギュラーと何か関連があるのでしょうか…。
 
あるのでしょうか…。
 

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