戻るTOPへ

 
お買い得
小説版3巻「平和の国」「ASTRAY」2巻「ASTRAY R」2巻がそれぞれ発売されました。
小説では砂漠の虎との戦闘後からキラvsアスランの死闘までが描かれます。
およそ本編を追った内容ですが、ニコルの描写や第28話「キラ」の加筆が盛り上がってます。
その分、第2巻冒頭のようなのはありませんでしたが…。
 
例えばp.97の挿し絵。
眠っていたアスランから銃を奪ったカガリと、ナイフを向けるアスランの図。
半裸のカガリをアスランが襲っているようにしか見えません。
 
フレイが落ちぶれていく様も詳しく描かれ、
カガリがオーブの姫であることが明らかになったときは、
相手を『格上』と認め、しかしその悔しさに嫉妬のこもった目で睨んだり。
キラと別れた後、初めて働いているときも
「掃除、洗濯、ゴミ捨てなんて、メイドの仕事じゃないの」と思っていたりとか。
SEED世界にもメイドさんがいることが判明したのは収穫でした(?)。
 
また、外伝に位置づけられている「ASTRAY」での人間関係や、
外伝主人公ロウ達とオーブに進入したアスラン達の一瞬の出会いが
本編のノベライズであるこの小説に反映されていました。
徐々に外伝との歩み寄りも見せている小説版SEED。「ASTRAY」の今後の展開も楽しみです。
 
 
機動戦士ガンダムSEED 第45話「私がママよ開く扉」
 
わたしが主役〜♪
いよいよガンダムSEEDの根幹に触れる時となりました。
クルーゼの秘密とは。キラ出生の秘密とは。
クルーゼの淡々とした語りは次第に激情を伴います。
 
くっくっくっく
キラはかつてブルーコスモスの最大標的であったと彼は言います。
コーディネイターの象徴的存在であると。
そしてこれまでキラが発揮してきた能力を見れば、
「私も信じてしまいそうだ、彼らの見た狂気の夢をね!」
 
今日のクルーゼ隊長は表情豊かですねぇ。仮面を付けているのに、にじみ出る表情。
これは「能」!? 日本古典芸能の能なの!?
絶対この仮面、さっきと形が違うよなぁ…。
 
カッコイイ!
彼はキラの本当の親についても知っていました。
前回一瞬見えた壁のプレートの名、ヒビキ博士。
彼が開発していた人工子宮から生み出されたのがキラであるのだと。
キラはヒビキ博士の息子。それも、数多くの犠牲の上に成り立つ命なのだと。
驚愕の事実に、またもショックを受けるキラ。
ショック受けっぱなしです。
 
だめです!
〜今週のアスラン〜
帰りの遅いキラ達を心配して迎えに行こうとするアスラン。
しかしラクスはエターナル防衛のために出撃要請を却下。
「(キラを助けに行くと見せかけてデートだったら許しませんわ)」
そんなことを考えている……ことはないよね?
だって、アスランが行かなくてもフラガ×キラの可能性(略)。
 
昔、笛のお兄さんだったのさ!
「僕は、僕の秘密を今明かそう。
 僕は自然そのままに、ナチュラルに生まれたものではない。
 受精卵の段階で人為的な遺伝子操作を受けて生まれた者───」
初代コーディネイター、ジョージ・グレンの言葉を借り、
クルーゼの身の上話が始まります。みのもんたまだ〜?
 
コーディネイター。
受精卵の段階で操作をし、高い能力値の人間が生み出される。
かつては難病の回避や遺伝子治療が目的だったかもしれない。
しかしいつしか人々は産まれてくる子供をブランドのように思うようになり、
性別から瞳の色、髪の色、体格、性質、能力、才能に至るまでを
まるで商品を購入するかのような感覚で決めるようになった。
 
現代でも一定の割合で出産障害や避けられない病気が生じています。
お金を出すだけで元気な子供が産まれてくるのなら、
病気にかかりにくく健康に育ってくれるなら、こうした技術もアリでしょう。
しかしそれでも望み通りの子供が得られるわけではなく、
初期の予定と異なってしまうことも起こったようです。
 
「瞳の色が違うわっ!」
子供が産まれてくるという事がどれだけ価値のあることか、
それすら理解できていない人間が出てくることも必然でしょう。
 
結局いくら遺伝子を操作しても、生命には環境要因の作用があります。
一番影響するのが母胎、即ち子宮である事は明らか。
ヒビキ博士が人工子宮の開発に取り組んだ流れも必然的ではあります。
 
しかし、成功までには数多くの失敗も当然あります。
半ばにして死んでいった胎児がどれだけいたことか…。
キラの母親であると思われる研究員はヒビキ博士に詰め寄ります。
女性「もうやめて。あれはモノではない!命なのよ!」
博士「わかっているだからこそ完成させねばならないのだ!」
女性「命は生まれいずるものよ、作り出すものではないわ!」
これはラクスの父クラインも言っていましたね。
 
ヒビキ博士は
「私の子だ!最高のコーディネイターにするんだ!」
と主張しています。ですがそこには野心が感じられます。
対して女性の方は卵子の提供とはいえ、
もう自分の子供が実験で死んでいくのが耐えられなかったのでしょう。
 
精子と卵子。
その保有数やそれが体外に排出される生理現象の違いからも、
この感覚は男性には解りにくいかもしれませんね。
 
こういう研究では卵子提供者を募る方がサンプルも多くて便利ですが、
社会的に認められない実験であることから、
使用する卵子を女性研究員から採取している可能性が大きいと思われます。
 
どれだけの受精卵を、胎児を実験に使用したのかは不明ですが、
普通は動物実験での十分な成功がないと人間には転用できないものです。
しかし話の流れを見ると、人間も相当使われているのは間違いないでしょう。
そこまでしてコーディネイターを作らなければならないと言うのか。
唾棄すべき非人道の極みです。
 
上記の理由からヒビキ博士に中止を進言している女性も、良い人とは限りません。
制作サイドはこの辺の設定考証をきちんとしておくべきでは。
 
命を実験のサンプルとしか思っていないような狂気の科学者達。
もし彼らのように非道い実験を繰り返すような人間がいるのなら、
それを許せないと思う人間も出てきます。
コーディネイターに対する反発感情の突出した過激派、ブルーコスモスの出現です。
ただし、彼らはコーディネイターを生み出した科学者達だけでなく、
その目標を全てのコーディネイターに据えました。
 
命を弄ぶ科学者を裁こうとするのなら、まだわかる気がします。
しかし、コーディネイターとして生まれた人間にまで責任があるのでしょうか。
ブルーコスモスの行動原理と最大の問題点がここです。
ナチュラルだから。コーディネイターだから。
単純な割り切りだけで物事を判断していては、真実を見誤る。
憎しみはいつしかコーディネイターが生活するプラントそのものに向かい、
双方の反発と軋轢が「血のバレンタイン」の悲劇を皮切りに戦争を起こしました。
 
ウキャキャキャキャ
「最高だなぁ、ヒトは!」
とクルーゼに皮肉を言われるだけの理由はあります。
この悪役が言うことにも正しいことが含まれているから、
ガンダムって物語はややこしいんですよねぇ…。
 
誰の幸せのためなの!?
結局「より良きものを求め続けるのがヒトである」という
ヒビキ博士の主張に押し切られ、キラが誕生。
女性の母胎に残ったもう一人の子供が後のカガリに…。
厳密にはキラとカガリは双子かどうか微妙なラインです。
 
貴様ごときが偉そうにっ!
結局、何を手に入れてもヒトは愚かな行為を繰り返す。
ヒトは進化できるものではないのか。
ヒトは何も変わらないのか。
 
超うれしそう
「私にはあるのだよ!
 この宇宙でただ一人、全人類を裁く権利がなァ!!」
大きく出ましたラウ・ル・クルーゼ。どんな権利だと。
(絶対、仮面も変形してるよね☆)
 
パパ、おさるさんだ…
幼きムウ・ラ・フラガ。何がいけないのか、父親からは邪魔者扱い。 
ヒビキ博士に資金提供することで 
フラガ父は自らのクローン(違法)を作らせようとしたとのこと。 
この時の研究資金が後のキラ誕生にも影響しているのでしょうか。
「法など変わる!
 苦労して手に入れた技術、使わんでどうする!」
この考えは物語の中だけでなく、現実にも研究機関ではしばしば起こりうることです。
「自制心」はガンダムSEEDの一つのキーワードかもしれません。
 
この場面のヒビキ博士は、キラ誕生の約12年前(?)のはずなのですが、
どちらの場面でも年齢の変化が見られませんでした。
ヒビキ博士が年をとっていないことの方がよっぽど不思議〜。
 
フラガ父がコーディネイターだったのかは明らかにされませんでしたが、
クローンだというクルーゼがコーディネイターですから、
特殊な遺伝子操作をしていない限りコーディネイターだったのでしょう。
だから、ナチュラルのムウは出来損ないという事なのでしょうか…。
 
ムウは見た!
少年時代に一度だけ会ったことがあるムウとラウ。
ラウの顔に、いったい何を見たというのでしょう。
結局お金持ちのフラガ家は火事に見舞われ、ムウは家無き子に。
なぜ火事になったのか、ラウはどう扱われていたのか、両親共に火事でなくなったのか。
謎は多いです。
 
ビジネスですよ
そのころドミニオンではナタル艦長がアズ公のわがままにつきあわされてました。
「勝てる戦しかしないんですか?」
というアズラエルの言葉。そうできたらどんなにか良いんですけど。
でも「兵法」から見れば、否定されるのかなぁ。
ほら言い返してよ、ナタルおねいさん!
 
結局3人組が出撃しちゃうんですけど。
 
あんなに一緒だったのに!
イザークとディアッカの対決も終盤。
ザラ隊が結成されたときはディアッカと「下克上(はぁと)」だなんて
甘美なワードで盛り上がっていたのに、
彼女(まだディアッカの一方通行と思われ)が出来た途端にコレかと。
しかし第1話のキラvsアスランを、この二人が再現することになるとは思いませんでした。
 
だってオレ、エロスマンだし
敵の人間と出会って、ナチュラルのことも知ってしまった今、
単純に殲滅戦を展開しようとしているザフトに戻りたくない。
兵士として何処まで個人的感情を持ち込むのか。
たとえ一兵士でも個人の考えを持って行動することは実は重要らしいです。
 
お前は硬派だと思っていたのに!
イザ「騙されてるんだっお前は…!」
ディ「さ〜てどっちかな、そりゃ」
イザ「…っ」
ディ「わからないけど、俺は行く!」
このぐらいシンプルな主人公だといいなぁ。
 
女はいいぞ〜、イザーク
「ザフトじゃなきゃ敵だというのなら、撃てよ」
決意のディアッカ、躊躇のイザーク。
決意の有る無しは人間の行動力に大きく影響すると言います。
 
マザコンじゃないぞ…!
この邂逅はイザークに大きな意味を与えたか───
とりあえず、しばしのお別れ。
 
変態仮面−仮面=変態?
今回はクルーゼ隊長がしゃべりっぱなしなので、出番の少ない主人公。
クル「扉が開く。私が開く!」
偉そうな語りは抽象的になってもう聞いてらんない。
と、キラは拾った破片をクルーゼに投げつけました。
相変わらず手癖の悪さが光ってます。
 
こんな顔ですラ、ラブリ〜ッ!
クルーゼの素顔に驚くキラとフラガ。
実は遺伝子操作が失敗して人間からサルに逆戻り…(違
結局、素顔の秘密はわからないままでした。
「貴様らだけで何が出来る。
 もう誰にも止められはしないさ、この宇宙を覆う憎しみの渦はなっ!」
クルーゼ隊長はイザークに撤退を命じ、機体と共にヴェサリウスへ。
 
サ、サル…?
帰ってきた隊長は一目散に自室へ飛び込み薬を喰らうと、
「ヴウウヴウガゴォォオオオッ!ウッキー!!
と絶叫。カプセルは飲んでから一定時間が経たないと効果がないので、
きっと噛み砕いたのでしょう。隊長も唸る不味さの薬、凄い。
更に引き出しに隠してある仮面ライダーコレクションを取り出し装着。
 
フレイも今更ですが、ヤバイ人に捕まっちゃったな〜と思ってます。
 
ウッキイイィィィイ!!
ヴェサリウス以下3隻の艦に出撃命令。
「このまま見物しているわけにもいかんだろう!!
 あの機体、地球軍の手に渡すわけにはいかんのだからなぁ!ウキャー!」
余程キレたのか、クルーゼはザフトもこの戦局に介入を決定。
偵察の名目でメンデルコロニーに行ったのですから
戦闘を始めるにはそれなりの理由が必要のはずですが、強引に押し切ります。
しかしアデス艦長に命令するときも「フリ&ジャスを渡すわけには行かない」と
それっぽい事を言うあたり、さすがクルーゼ隊長。
そんなこと全然思ってないのにね。
 
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・・・・くっくっく、さぁ
一通り言いたいことをぶちまけてスッキリしたクルーゼ隊長。
ついにフレイに向き直ります。多分私だったらこの状況、耐えられないです。
「私も疲れた。だから届けてくれ、最後の扉の鍵を。
 それが地球軍の手に渡れば戦争は終わる。」
もう何度も登場したディスク(鍵)をフレイに持たせ、救命ポッドに乗り込ませます。
キラとの別れ以後、ずっと周りに翻弄されるばかりのフレイ。
可哀想になってきました。うわーん。
でもきっとこの仕事の重要度は、いままでで一番高い…はず。
 
サルだったのか…
AAに戻って治療を受けている兄貴。
自分の父がサルであったという事実にショックではありますが、
思ったほど重傷ではないようで、一安心。最終戦も兄貴がいないと始まらないよ!
 
はっはっは、すまんねアデス艦長
戦闘開始前に地球軍に捕虜を返却すると打電する隊長。
いったい何を企んでいるのか地球軍・AA共に理解できませんが、
これが予想以上の効果を上げるのは次回。
 

戻るTOPへ

inserted by FC2 system