ラグナ記 

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九回目「愛しのイシスさん」

 

階段を登ったわけでもないのに動悸がするのは何故なのか
深呼吸をしても、救心を飲んでも、動悸は激しくなるばかり
ああ、そうか これが恋の病か

という訳で紹介します

私の恋人、イシスさん(28歳独身)です

下半身がヘビだなんてことは些細なことなので気にしません
豊満な体を惜しげもなくさらしたイシスさん
その魅力に私はもうメロメロなのです

 は〜い、こっちよ〜

イシスさんは私の姿を見ると手を振って迎えてくれます
見た目によらない陽気なところもステキです

でもイシスさんはちょっぴりヒステリー
きっと勤め先の後輩達に次々先を越されていくので
ストレスがたまっているのでしょう
ちょっとしたことですぐ平手が飛んでくるのでもう大変です
でも、イシスさんのそんなところでさえ私の目には素敵に映るのです

ああ、愛しいイシスさん、もう私は我慢できません

というわけで押し倒してしまいました

そんなこんなで私とイシスさんは楽しくお付き合いしていたのですが
ある日、いつもの待ち合わせ場所に行ってみると

イシスさんと一緒に見知らぬ男がいました

 お前は一体誰だ

 この人は……

 イシスさんの恋人はこの私だ

 この間男め 叩き切ってやる

 ああイシスさん どうしてコイツに加勢するのですか

 ふん あんたなんて遊びだったのよ

 そんな…… ひどい

 つまらない男だったわ

そう言ってイシスさんは私の前から去っていったのでした

 

ではまた

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