ラグナ記

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１０４回目「あぷりコット、サバイバる」

　信じられるのは己の力のみ
　　　　　　この身が返り血で朱に染まろうとも
　　　　　　引く事の許されぬ修羅の道
　その叩いてるゾンビからは緑の液体しか出てないぞ

　お前は、ポリン仮面

　うむ、可愛いポリン帽子が目印のポリン仮面だ

　いい年こいて可愛いだなんて、よくそんなことが言えたものだな

　ぬぐぁー（その辺のゾンビを虐殺）

　さすがは騎士　素晴らしい剣さばき

　ん、そうかそうか　なかなかわかっとるな
　　　　　　ところで、修行は順調か？
　ゾンビを叩いている　レベルは上がる
　　　　　　でも緑の液体が飛び散るので洗濯が面倒
　洗濯だと？　そんなものに気をとられていては修羅にはなれぬ

　なんと、修羅は洗濯をしてはいけないのか

　数多の敵の屍を越えていかねばならぬ修羅の道
　　　　　　身も心も汚れきるくらいの覚悟は当然必要だ
　そうか　覚悟が足りなかったか　反省する
　　　　　　これから洗濯はしないと誓う
　ふむ、良い覚悟だ　しかし手ぬるいな
　　　　　　私が真の修羅になるための修行場に連れて行ってやる

　

　ここ、下水･･･

　下水こそが修羅を目指す者の登龍門

　ゴキ、嫌い

　ゴキブリごときを怖れているようではダメだ
　　　　　　修羅は如何なる相手にも怖れの心を抱いてはならぬ
　ゴキをも怖れぬ心･･･

　そうだ、その心を手に入れるため、この下水でサバイバルをするのだ
　　　　　　ここなら洗濯なんぞに気をとられることもなく
　　　　　　何ものも怖れぬ強い心を得る事ができる
　下水サバイバル･･･　何を食って生きればいいのか　ゴキは食えない

　その辺にネズミが居るだろう　その肉を喰らって食いつなげ

　タロウ･･･　ジロウはいないか

　うむ、ジロウはおらん　タロウだけだ

　野菜がない　ビタミンを取らないと壊血病になる

　それも大丈夫　きのこがある　ビタミンＤたっぷりだ

　このきのこ、うごいている？

　それだけイキがいいってことだ
　　　　　　これで食料もバッチリだ
　バッチリか

　よし、あぷりコットよ　行くがいい
　　　　　　修羅への第一歩がこの下水よりはじまるのだ

………………………………………………………

　あ〜、下水はいつ来てもゴキだらけやぁ
　　　　　　なんか辛気臭くてイヤなとこやぁ
　そんなことグチっちゃダメダメー
　　　　　　たまにはレベル上げもしないといけないんだよー
　そうはいうてもやぁ　下水はあんまり気持ちええとこやあらへんしなぁ
　　　　　　こんなとこ長い事おったらなぁ　おかしぃなってしまいそうやぁ

　キシャーキシャー！

　あ、あぷりコットちゃん！　ひさしぶりー

　んー、「キシャーキシャー」ってなんやぁ　電車ごっこかぁ
　　　　　　それともどっか具合でもわるいんかぁ
　ゴキ、あたっく　ゴキ、あたっく　ゴキ……　がーっ（どかーん

　あぷりコットちゃん　それはアコライトの技じゃないよう

　あかんあかん　なんかおかしぃなっとる
　　　　　　やっぱり下水はあぶないとこなんやなぁ
　キシャーキシャー

ではまた

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