ラグナ記

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141回目「まいのまいごセンター」

 時に父よ 父は魔王であろう

 うむ、そうだ子よ 父は偉大な魔王であるぞ

 ならば何故父は人間どもの町へ攻め込まぬ
      我らの森のすぐ近くに大きな町があるではないか
 お前は人間の恐ろしさを知らぬからそのような事をいうのだ
      人間どもの中に「廃人」という恐ろしいモノがおって
      この父の首を狙っておるのだ 恐ろしい恐ろしい
 廃人だかなんだかしらないが、魔王が人間を恐れるとは情けない
      父が行かないのならば我輩が人間を滅ぼしてやる!(出撃
 まて、子よ 外は危険だ 戻れー!

 

 ヒマーヒマー ヒマヒマー

 うるさいわねぇ ちょっと黙ってなさいよ

 なんだー ヒマだからヒマだって言ってんだー
      なんでこのでしこ様が留守番なんだムキャー
 でしこちゃんはヒマヒマ星人一号さんだねー
      でもわたしも退屈 ねー王様、キノコちゃんと遊んでもいい?
 朕のペットと遊びたいのか 好きにするがよい

 わーい キノコちゃんあそぼー つんつんしちゃえー

 上官殿に遊ばれてるであります!(プニュ、プニュ

 ……朕もつつかれたいのぅ

 王様はあたしがつついてやるぜー ツーハンドソードでなー!

 刃物は困るのぅ やさしくしておくれぇ

 ……アンタ等なにやってんのよ
      首都防衛の為の留守番なんだからヒマなほうがいいでしょ
      なんかあったら大変なんだから 平和が一番よ
 騎士に平和なんてイラネー 失業するだろー!
      戦いがないなら起こせばいいんだー
 なにをするつもりじゃ 危ないことはやめてほしいのぅ

 首都北の迷いの森に突っ込むぜー
      魔物どもを蹴散らせヒャッハー!
 迷いの森なんておそろしい あそこには魔王がいるのよ!

 魔王なんて王様と似たようなもんだ たいしたことないぜー

 朕はたいしたことないのか……(しくしく

 そうと決まれば出撃だヒャハー

 つんつん えいえい

 上官殿はつつくのがお上手であります(プニュ、プニュ

 いつまでも遊んでんじゃねー いくぜー(出撃

 きゃー さらわれるー(連行

 上官殿が誘拐されたであります
      もっとプニュプニュつついてほしかったであります
 どりこさんは行かんのかの?

 迷いの森なんてアタシこわい……じゃなくて
      アタシまでいくと首都の守りがだれもいなくなっちゃうでしょ
      そういうことよ うん、そういうこと
 ふーん、そうかそうか なるほどのぅ……

 なによっ! 怖くなんかないんだからねっ!

 

 ヒャッハー 頭装備も変えてヒマヒマ脱出!
      無敵のソロ軍団の力をみせてやるー
 えー、ソロじゃないよー わたしもいるのにー

 あーそうだった わすれてたぜー

 それじゃなんでつれてきたのー

 そんなのしるかー ヒザマヅケー

 えー

 とりあえず支援魔法とかしとけー

 あー、はいはい 支援するよー

 よーし、おっけー じゃあ行ってくるぜー!(出撃

 わー こんなところにおいてかないでー
      ……あ〜あ、いっちゃった こんなところに一人でこわいよー
 ……ヒャッハー 暴走騎士こちゃんさんじょー!

 わーい、でしこちゃんもどってきたよー
      わたしを放置してたの思い出したんだよねー
      連れてってくれるんだよねー
 支援魔法きれたー かけてくれー

 あー、はいはい 支援するよー

 よっしゃー、いってくるぜー

 えー まってー

 なんだー 支援以外にもなんかくれるのかー
      じゃあ、そのひまわりをもらうぜー ヒャッハー
 わー わたしのひまわりとられたー ひどいー

 おっ、あっちにウサギの群れはっけーん いくぜー

 ヒャッハー ウサギどもめヒザマヅケー(出撃

 うわーん また置いてかれたー
      わたしはもうずっと一人ぼっちなのかなぁ
      とりあえず予備のひまわりつけよっと
 見つけたぞ人間め この我輩が成敗してやる!

 わー、かわいー ちっちゃい子きたー

 か、かわいぃいだと? 無礼な!
      我輩はバフォメットJr 偉大な魔王の息子だぞ!
 ふーん、魔王さんのお子さんなんだー
      こんなところに一人で危ないよ 迷子なのかなー
      お父さんの魔王さん一緒に探そっかー
 迷子ではない! 我輩は人間どもを滅ぼすべくこの森を飛び出したのだ

 えー、ここは森の中なのにー 飛び出せてないよー

 いや、森の出口がわからなくて……

 やっぱり迷子さんなんだー

 違う! 我輩は断じて迷子などではない!
      ただ道に迷っただけだ
 あははー それを迷子って言うんだよー
      いじっぱり星人1号さんに認定しちゃうよー
 我輩はっ! 我輩はっ!(プルプル

 ごめんごめんー おこっちゃいやだよー(なでなで

 やめよ 我輩は偉大な魔王の息子であるぞ
      なでなでするでない はふぅ(メロメロ
 あはは、気持ちよさそうだねー
      迷子さんだったら一人っきりだね わたしも一人なんだー
      よかったら一緒に遊ぼうよー
 遊ぶだと? 我輩は人間の敵、魔王の息子だぞ

 魔王さんって人間の敵なのー? そんなの知らなかったー
      敵さんならもっといっぱいなでなでしちゃうぞー
 ふみゅ〜 そこ、気持ちがよい〜 だめー やめよー

 あははー ここがツボなんだー

 ……ヒャッハー 暴走騎士こちゃんさんじょー!
      支援魔法が切れた またかけてくれー
 おかえりー あれー、ひまわりはどうしたのー?

 あれ、飽きたから捨てた

 えー ひどいー あのひまわりお気に入りだったのにー!

 今つけてるのもおんなじひまわりだろー

 ちがうのー あれとこれとはまたちがうのー

 何が違うか全然わかんねー
      ……お、バフォJrがいるぜー
      魔王の息子、血祭りだー!
 人間め、我輩を倒そうというのか 返り討ちにしてくれる

 いくぜー ヒャッハー

 ホーリーライトっ!

 ぶべらっ! いてぇじゃねーかー

 ちっちゃい子いじめちゃだめー(うるうる

 ……ちっ ショーガネーなー 許しといてやるよー

 危ないところだったねー

 我輩を守るというのか うむむ、人間の分際で!

 ちっちゃい子にはやさしくしないとねー なでなで

 ふみゅ なでるのはやめよというのにぃ

 子よ、大丈夫かー!

 あ、父 何をしにきた!

 恐ろしい人間どもに襲われていないかと父は心配で心配で……

 我輩は偉大なる魔王の息子 人間などにおくれはとらぬ
      これから外に飛び出して人間どもを滅ぼしてやるのだ
 まだそんなこと言ってるー もっとなでなでしちゃうぞー

 ふみぅ〜

 人間に手なずけられてるような気がするのは父だけか?
      ともかく戻るぞ はやくこっちに来い
 我輩は腰抜けの父のもとになど戻らぬ!

 なに? いまなんと言った!

 ヒャッハー 魔王は腰抜けなのか
      それならあたしにヒザマヅケー!
 人間め、調子にのりおって!

 あべしっ!(昏倒

 わっ、わっ、わー!

 父はこんなに強かったのか……
      これほどの力がありながら、何故に人間を恐れる?
 その理由は自分の目で見てくるがよい
      もう父のもとには戻らぬのであろう
 そうか、わかった 我輩はそれを確かめに人間どもの町へ行く

 そっかー、じゃあわたしと一緒に来るー?
      またいっぱいなでなでしてあげるよー
 なでなでなどしていらん でも一緒に行ってやってもよいぞ

 ほんとにいじっぱり星人さんだねー

 ……プリーストの娘よ 息子を頼む

 はーい お父さんも大変だねー がんばってー

 この魔王に何をがんばれと言うのか……
      まあよい、それではさらばだ(退場
 お父さん行っちゃったね じゃあ町に行こうかー(なでなで

 はぁうぅ〜 やめよぉ〜

 ……それより先に起こしてくれよー


ではまた

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