ラグナ記

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43回目「正義の騎士、深淵様」

 

 あぁ、そこを行く騎士様、お助けくださいませ

 

 我こそはグラストヘイム城の守護者にして
      正義に命を捧げる騎士、深淵なり
      弱きものに手を差し伸べるのは騎士の役目である
      そなた達は何を困っておるのだ、言うてみよ
 オラ達炭坑労働者はのせいでエライ目にあっております
      あんにゃろめはオラ達を人間扱いせずにこき使い
      あまつさえオラ達の心の支えだった司祭様を倒し
      オラ達を異端だとして弾圧しやがったんですだぁ!
参照 
二十三回目「支配階級 二十四回目「異端討伐 二十六回目「暴動 三十二回目「鎮圧

 わたしはに辱めを…… うぅ もうお嫁にいけない!
参考
 
四十一回目「取高調査

 ぐぬぬぬぬ この男、騎士でありながら
      騎士道にもとる行いの数々……許せぬ
      この深淵が成敗してくれよう!
 おお、天下に並ぶものの無い騎士、深淵様ならば
      憎いあんにゃろめもイチコロじゃあ!
 わたしと、村人みんなの無念
      なにとぞお晴らしくださいませ

 

 そこを行く騎士よ、待てい!

 む、何奴!?

 我こそはグラストヘイム城の守護者にして
      正義に命を捧げる騎士、深淵なり
      騎士の身でありながら数々の悪行、もはや許してはおけぬ
      この私が成敗してくれよう いざ尋常に勝負せよ!
 悪行とは人聞きの悪いことを……
      私はただ職務を遂行しただけのことだ
      まあいい、一騎討ちを所望か
      ではかかって参れ できるならな

 できるもできないもあるか 行くぞ!
      ……ぬ、馬が前に進まぬ 何故だ!
 馬の足元をよく見てみるがいい

 なんと! 馬の足がトラップに挟まれておるわ!

 力押ししか考えられんからそうなる 戦いとは駆け引きなのだよ
      よし 狩人、出でよ 奴を撃ち殺せ!

 おのれ なんと卑劣な!
      しかし、そんな矢ごときでは我が鎧は貫けぬぞ
 ふむ、ならば私が直々に切り殺してくれよう

 接近すればこちらのもの 受けよ、我が剣!

 馬鹿め そんな大剣なんぞまともに食らうか
      完全防御の反撃技、オートカウンターですべて防いでくれるわ!
 卑怯者め 貴様も騎士なら騎士道に則って正々堂々と勝負いたせ!

 騎士道? そんなものは知らんな
      そろそろ終わりだ 死んでもらおう

 ぐっはぁ! このような卑怯者にやられるとは、無念!

 戦いをまともにやろうとするからだよ
      さて、この深淵とやらに余計なことを吹き込んだ奴等に
      ちょいとばかしお仕置きをしてやらんといかんな クックック


ではまた

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