ラグナ記

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52回目「奴隷解放」

 

 「邪教の神官が古代遺跡に入り込んで拠点を築いている
       そこに潜入して邪教徒どもを殲滅せよ」との密命を受けたので
      これよりスフィンクスダンジョンに突入する

 中は複雑な迷路になっておるな
      これではどちらに進めばよいかわからぬではないか

 ヒィ ハァ ヒィ ハァ

 おや?

 こりゃ、そこの者 貴様は奴隷か?

 へぇ 左様でございます
      故郷の村が人狩りに襲われ、ほかの村人と同じくここに連れてこられて
      それ以来毎日毎日こうやって重い荷物を運んどります

 それは気の毒にな しかし、その苦労も今日で最後だ
      私はここにいる邪教の神官どもを討ちにきたのだ
      奴等を撃ち滅ぼして貴様等奴隷を解放してくれよう

 それはまことでごぜぇやすか!

 もちろんだ ついては少し協力してもらいたいのだが
      神官どものいるところまで案内をしてくれんか?

 それくらいおやすい御用でごぜぇやす ささ、こちらへ

 ここでごぜぇますだぁ

 うむ、案内ごくろうだったな

 む、何奴!?

 私は国王陛下の命を受け、貴様等邪教徒を打ちに参った騎士である

 なんと! なめた真似を……
      皆の衆、こやつをフクロにしてしまえぃ!

 バカめ 神官なんぞが何人寄ろうと私は倒せはせんよ

 ぐぬぅ…… これでは勝ち目はないな
      仕方ない、ここは諦めて降参いたしましょう

 ふん、初めからそうしておれば良いものを

 ははぁ 私どもの不明をお許しください
      つきましては服従の証として貢物を差し上げます

 ふむ、それはなかなか殊勝な心がけだな
      して、中身は何かな?

 むふぉお! 人食い箱ではないか!
      おのれェ 人をコケにしおって……
      しかし、こんなものにやられる私ではないぞ

 ははは、見たか 軽く撃破してやったわ
      ……しかし、神官どもめ どこに行き追った

 騎士様、うしろーっ!

 む、そこかぁ!

 ぐはぁ! む、無念……

 ふふふ 奴隷よ、よくやってくれた
      貴様のおかげで任務が完了した 礼を言おう

 そんではオラ達奴隷もこれで自由の身にしていただけるのでごぜぇますな

 ふん 何を言っておる
      今日から貴様等は国王陛下の奴隷として働くのだ

 話がちげぇますだぁ! 私どもを解放してくださるっちゅう約束では!?

 だから邪教徒どもの支配から解放してやったではないか
      これからは偉大なる国王陛下の御為に働けるのだ 光栄に思え

 そんな、あんまりだ!

 貴様…… 奴隷の分際で私に逆らおうというのか
      そのような不届き者はこうだ!

 い、いたい 苦しい あー!

 痛い目に遭いたくなかったら大人しく従うことだな ククク


ではまた

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