ラグナ記

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55回目「農民一揆」

 このあたりを担当する代官がになってからというもの
      ワシらの村へのしめつけが厳しゅうなる一方じゃ
      
このような事が続いてはどうにもならん
      ワシらはもう干ぼしになるのを待つしかねぇ
 いいえ、まだ選ぶ道は残されています
      かの悪代官を取り除くべきです

 ……ワシらに一揆を起こせと言うのか
      失敗すれば村中みんながやられちまうぞ
 確かにそのとおりです
      しかし、このまま干ぼしになるのを待つくらいなら
      一縷の望みをかけて戦うべきだとは思いませんか

 そうか やるもやらぬも結局は同じ事じゃな
      ならば一か八かの勝負に出るべぇ
 わたし達の一揆が成功すれば
      あの悪代官に不満をもつ者たちが決起するはずです
      今立ち上がらなくていつ立ち上がるのでしょうか


……………………………………………………………


 さあ今日も偉大なる代官様が視察にきたぞ
      下民どもよ 今日もお上のために働いておるかぁ
 うふふ 何も知らずにやってきましたね
      弓隊、攻撃開始!



 な、何事だ!

 敵は奇襲に戸惑っています
      今こそ好機、皆さん突撃です

 ぬぅ なめた真似を……
      しかし、下民ごときに後れを取る私ではないわ!
 あぁ 皆さん頑張って!
      このままでは押し返されてしまいますよ

少年少女  村のピンチだ 僕らも行きます
      みんなで行けば恐くない!

少年少女  うわー! たすけてー!

 おらおらおらぁ!
      みんなで来ても恐いもんは恐いんだよっ!

 もうダメじゃあ みんな逃げろ〜

少年少女  うあーん 逃げろ〜

 あぁ、逃げないでください!
      皆さん、戦いはまだ終わっていませんよ!

 フフフ 所詮は烏合の衆 脆いものよ
      どうやらそなたが首謀者のようだな
      この落とし前はつけてもらわんとな ククク
 まだ負けたわけではありません
      以前のわたしとは違うというところをお見せいたしましょう

 むぅ、炎の妖術か

 この日のために習得した鬼火の術
      とくと味わいなさい!
 フン、戯言はほどほどにせよ
      攻撃倍速の奥義、ツーハンドクイックン!

 こんな鬼火など毎秒3.33回の斬撃で吹き消してくれるわ!

 そ、そんな…… わたしの術が……

 ククク 残念だったな
      そんな子供だましの術で
      私を倒せると思う事自体が間違いだったのだよ
      さあ、終りにしようか そりゃ!

 キャー!

 あぁ 着物が!

 私は無益な殺生は好まぬのでな
      命だけは助けてやろう
      その代わり、二度とヘンな気を起こさぬよう
      体に言いきかせてやるからな クックック
 うぅ……


ではまた

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