ラグナ記

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番外「剣士の育て方A 〜剣士前半戦〜」


 さあ、剣士用の装備も整ったことだし
      さっさと狩りにいけ
      まだ当分バッタの相手しか出来んだろうがな
 えー 剣士になったのにまだバッタですかぁ
      
      もういいかげんバッタ倒すのも疲れました
      他のところは無いんですかぁ?
 半人前のくせに何を甘えたことを言っておるか!
      レベル上げとはひたすら反復作業を繰り返していくしかないのだ
      文句を言わずにバッタ狩ってろ
 はろぅ 頑張ってる〜?

 あ、えん子ちゃ〜ん いつもながらかわいいねぇ
      で、今日はどうしたの?
 あのね、私、スキルとステータスの分配間違っちゃって
      かなり弱くなっちゃったから
      もうあんまり狩りにでないことにしたの
 え〜 そんな〜

 それで、代わりに妹の剣士がメインで出ることになったから
      パパにこの娘を鍛えてもらおうと思ったの
 こんにちは いつも姉がお世話になっております
      私も弟子として面倒をみてください
      
 あ〜 いいよぅいいよぅ♪
      君みたいな可愛い娘は大歓迎だよ
      君は弟子なので「でしこ」と呼ぶことにしよう
 はい、ありがとうございます お師匠さま
      でしこは頑張りますのでよろしくお願いします
 うんうん えーと、装備はちゃんと整ってる?
      そうか じゃあ私が盾となって敵の攻撃を引き受けるから
      横からゆっくりと殴ってくれればいいよ
 僕と対応が違う……

 うるさいだまれ気にするな
      で、でしこちゃんはAGI型? VIT型?
 AGI型です、お師匠さま

 そうか〜 じゃあ、上げるべきステータスは
      STR(腕力)AGI(速さ)DEX(器用さ)の三つだね
      でもまあ、当面攻撃力は
      武器とスキルの剣修練で十分にまかなえるし
      DEXを高めないと攻撃が当たらないような敵もいないから
      この二つはとりあえず後回しにして
      AGIをひたすら高めて回避能力の向上に努めよう
 あの、VIT型の僕は?

 同じだ同じ AGIの代わりにVITを上げるだけ
      でもAGIが皆無でも攻撃速度が遅くなりすぎるので
      とりあえず10くらいまでは上げておけ
 わかりました、お師さま

 うむ で、レベルもそろそろ10台半ばだな
      では狩場を変えてカタツムリを狩ることにしよう
      カタツムリは防御力が高いが
      スキルの剣修練で及び武器修練で上がった攻撃力は
      敵の防御力を無視してダメージを与えるから
      そう苦労することもあるまい
 はいお師さま 僕カタツムリ狩ります
      
      わー 一時間あたりの経験値が1万超えた!
      すごい 僕こんなの始めて〜
 ふむ、ではレベル30くらいまでそこで狩っているがいい
      さあ、でしこちゃんは私と一緒に狩りに行こうね♪
 はい、お師匠さま
      盾をしてくださるのですよね
 うん、盾をして戦う場合はどこの狩場がいいかなぁ
      レベルの低いうちはエルダーウイローとかがいいのだろうけど
      剣士なら攻撃力が高いから……
 砂漠に行ってミミズでしょ この写真みたいに
      

 うん、そうそう、ミミズなんかいいねって…… あー!
      それは修行中プリティアコさんとのラブラブデっとととと
      なんでもないないなんでもないですはいって手遅れ?
 ラブラブ? ふーん そう へー

 ううう、ごめんなさい〜

 べつにおこってないよっ(退場)

 あー ちょっと 待ってー!
      行っちゃったよ なんてこった どうしよどうしよ
 あの、お師匠さま 私のレベル上げは?

 うーうーうーうーうーうーうーうー
      

 ……ダメ師匠はほっといて
      一人で狩をしてこよっと


……………………………………………………

 うーうーうーうー

 あ、あの、お師匠さま
      カタツムリ狩りから戻ったのですけどー
 んあ? あーあー 歩兵か
      そうか、もどったかー ふーん
 いや、ふーんじゃなくて……

 おう、そうだ カタツムリ潰したときに汁とか飛んで来なかったか?
      あれはじめじめしたところにいるから
      バイ菌の温床みたいなもんだしなぁ
 え、あの 僕…… 

 あと寄生虫の宿主となっていることもあるらしいな
      カタツムリに寄生する広東住血線虫というやつは
      口から入った場合、胃壁を破り脊髄へ侵入、髄液を通って脳へ向かい
      そして脳組織内に潜り込むため
      激しい頭痛や手足の痺れを引き起こす
      昏睡に陥ったり、希に死亡することもある
      ということらしいから気をつけねばいかんぞ
 ぼ、僕…… カタツムリ何百匹も潰したから
      もしかしたら、もしかしたら……
 なんと、それはいかんな

 お師さま 僕、僕……

 寄るな 汚らわしい あっちいけ

 うわー ひどいー ぐれてやるー

 

ではまた

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