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[アスハのお家芸 END]
 
「じゃあお墓ないの?」
「うん。ちっちゃな慰霊碑があるだけ」
 
シン、ルナマリア、アスラン、メイリンはオーブに戻り、
あの海岸にやってきました。ひっそりと立つ、小さな慰霊碑。
碑には、戦没者の名前が彫られているのでしょうか。
判別することはできませんでしたが、
とりあえず奇妙なオーブ語じゃなくて良かった良かった(ぇ
 
「ずっとここ嫌で……でも、ずっと気になってた。
 こんなふうじゃなかった。こんなところじゃ…
 でもこんなのは…こんなのはもっと嫌だ!」
「シン…」
 
あの日一度だけ訪れた寂しい場所は、
再びオーブを襲った戦火で煤けていました。
花もなく、地面は剥き出し。モニュメントもボロボロです。
 
───いくら綺麗に花が咲いても人はまた吹き飛ばす!(デス種@8話
 
シンも加わった、オーブへの攻撃。
自らの言葉を、己の手で証明してしまったのは皮肉なことです。
 
 
「トリィ!」
 
「ん・・・キラ」
 
今作で全く役に立たなかった緑の機械鳥と共に現れたキラとラクス。
彼等も花を供えに来たようです。
 
「来てたんだ」
「あぁ…」
 
アスランをスパイしていたときに耳にしていたとはいえ、
俄には信じがたかった本物のラクスの存在。
その登場に少し驚いたルナは、したり顔の妹とアイコンタクト。
 
「(あんた、いつの間にラクス・クラインと知り合いになったのよ)……」
「(えへへ、一緒にショッピングもした仲なのよ)うふ♪」
 
↑って感じに見えたんですけど、どうでしょうか。
 
「シン、彼がキラだ」
「ぇ?」
「キラ・ヤマト。カガリの弟で、フリーダムのパイロットだ」
 
「えぇ!?  ……ぁ、ぁ…(カガリ・ユラ・アスハと同じ顔…!?)
 
そっと静かに右手を差し出し、和解を求めるキラ。
 
「・・・駄目かな?」
「ぁ…あの…俺…」
「いくら吹き飛ばされても、僕等はまた花を植えるよ。きっと」
「ぁ……」
 
「・・・」
 
キラの右手を、払い除けるシン。
 
「さすが綺麗事は、アスハのお家芸だな!!」
「シンッ!」
 
「俺の…うぅ……俺の家族はアスハに殺されたんだ!
 国を信じて、あんた達の理想とかってのを信じて、
 そして最後の最後に、ボロボロで殺された…ッ!
 だから俺はあんた達を信じない! オーブなんて国も信じない!
 そんなあんた達の言う綺麗事を信じない!
 この国の正義を貫くって…あんた達だって自分達のその言葉で
 プラントを攻めたって事ちゃんとわかってるのかよッ!」
 
「やはり無理だったか……」
「俺は戦うッ! アスハとも、この世界とも!」
「シン・・・」
 
「それが、シンと俺たちの戦いだな」
「なら・・・戦おう」
 
僕たちは歩き出す、それぞれの道を。
 
キラはラクスと。
 
アスランはメイリンと(あれれっ?
 
「ごめんよマユ…お兄ちゃんもっと頑張るから…っ…うぅ……」
「行こう、シン 私達には倒すべき敵がいるんだから」

国民の絶大な支持を受けて国家をより堅牢にしていく
オーブ連合首長国代表カガリ・ユラ・アスハ。
 
今なお根強いクライン派のバックアップで、
プラントに返り咲いた歌姫ラクス・クライン。
 
妹の仇、世界を惑わす者。ますます強大な敵が彼の前に立ちはだかる。
シン・アスカの戦いは始まったばかりだ!
 
「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな
 この はてしなく遠い 男坂をよ…」
 
 
ガンダムの種 DESTINY FINAL PLUS 〜選ばれた未来〜 未完
 
 
 
最後に、シンとキラの本心が現れたと思われる貴重なカットを。
あえて解説はしない

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