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機動戦士ガンダムSEED SUIT CD vol.2
 
さて前回の続き。キラとアスランの『トリィ』を巡る物語はどうなったのでしょう。
今度はvol.1の物語がアスランの視点で語られるようです。
同じ物語を別視点で切り取る───いや〜っ、素晴らしい手法ですね!
語り手をキラからアスランに替えただけで同じ部分を使い回・・・げふん、
vol.1と同じ場面をもう一度聴くことでアスランが何を考えていたのかよく解ります。
この構成を考えた人、偉い!商売上手!!
 
 
vol.2は「ATHRUN × CAGALLI」。
アスラン攻めのカガリ受け。至ってノーマルですね(筆者の頭以外は)
デザインはパイロットスーツを半脱ぎのアスランの後ろに、
砂漠で着ていた胸の部分が大きく開いている赤いタンクトップのカガリ。
胸に下がっているのは兵士の認識タグのようで、
後にアスランに託すことになる「ハウメアの護り石」ではないようです。
細かい点を挙げれば、ドリルマツゲがしつこく健在。
 
ケース背面に移りましょう。
こちらはカガリの線画と収録曲目一覧。
今回のCDのvolナンバーは>>1>>2>>3>>4>>5です。
収録トラックは前回より1つ増えて5つ。
BGMが一曲多い、それだけです。ドラマはほぼ使い回(削除されました)
 
Track1はアスラン・ザラ(CV:石田彰)のキャラソングかと予想していたのに、
カガリ・ユラ・アスハ(CV:進藤尚美)が歌う「Precious Rose」。
今回はキラみたいにHな歌にならなければよいですね(にっこり)。
収録時間は4:49なの。
 
 
抱きしめた〜 思いを〜♪
 
 
はい。砂漠の乾いた砂の奥深く秘められた芳醇な大地、
地母神を象徴するかのようにたおやかな女性性を前面に押し出した優しく強い歌ですね。
しかし・・・カガリ、お前もか。
では解説していきましょう。
 
その前に、CDの発売日は2003/04/23。
カガリとアスランが無人島でしっぽりと…一晩を過ごした後の事です。
 
この歌、初めはキラのことを歌っているのですが、
後にアスランとの・・・を暗喩する言葉も出てきます。
ええそうですとも。決定ッ!
 
まずタイトルの「Precious Rose」。
単純な訳は「貴いバラ」ですが、背景をよく考えてみましょう。
バラは美・幸福・安楽の象徴で、色や芳香から情熱・愛・恋・秘密を表します。
また[blue rose]という単語には[不可能なもの・できない相談]と言った意味があります。
青いバラは現在の科学技術を持ってしても作り出すことはできていません。
近年、バラの掛け合わせによる品種改良によって
わずかに青みのあるバラが作られましたが、それも深青のバラには至っていません。
だから[不可能なもの]と言う意味を持っているのです。
 
コーディネイターを作り出せるほどの遺伝子操作ができる時代。
青いバラも遺伝子改良によって完成されているのかもしれませんが
ラクスの花園には見られませんでしたし、
彼女が初劇場の思い出にしていたバラも青ではありませんでした。
SEED世界の技術でも青いバラは未だ[blue rose]なのだとすると、
遺伝子の不可思議の奥深さを感じますね。
 
今回はマジメなレビューですね〜。アハハ……これからですよ。
 
話を戻しましょう。
歌詞の「舞い降りた君は」「砂の海に咲く花 ひとつ」
最初のPrecious Roseはキラを指しています。
カガリとの砂漠での再会を思い出させる内容です。
少年を花にたとえるなんて、乙女チックですねカガリたんは。
(その花(キラ)を、再会直後にブン殴ってますけど…)
 
カガリはキラの心情を思いやります。
「足取りは罪深く」「砂塵の色を染めてく」
コーディネイターを裏切った形で次々と同胞を撃たなければならなかったキラ。
戦いで流される血は砂漠を染め上げ、
フレイと毎晩エクササイズをしているキラはヘトヘトで足取りは重いです。
いやそれともこの「罪」とは「寝取り」の事なのでしょうか…。
 
キラの側には常にフレイがくっついており、
カガリが近づこうとしても牙を剥かれ、触れることもできません。
「本物の園は何処?」
カガリに安楽[rose]の地はあるのでしょうか。
戦闘中、カガリはスカイグラスパーで海へと迷い出てしまいます。
無人島でアスランに出会ったカガリ。二人は一晩を共にしました。
 
「声をあげ」「のばした手に触れていた奇跡の芽は」
抱き合う二人。そこにはもう言葉なんていらない。
そっとのばした手がまさぐる茂みには、ぷっくりと膨らんだ芽が…。
 
「抱き寄せて感じる」
密着する二人。
雨にうたれて冷えた身体からも湯気が立ちのぼり、その動きは激しさを増します。
 
「花落ちる日まで 見つめあうから」
竹筒にさした椿の花一輪がぽとり…。
日本では古来より時代劇などで用いられている
男女の秘め事[rose]を象徴する表現ですね。
またマンガでこの表現が用いられた有名な例を挙げると、
らんま1/2の1巻p136(久能帯刀)や16巻p8(天道早雲)、
16巻p11(響良牙)等があります。いずれも妄想オチなのですが…
 
「Coming Precious Rose」
訳すると「くるっ!なんかきちゃうのぉッ…!」となります。
日本では行くが主流のようですが、
英語では来る「I'm coming with you!」が一般的のようです。
覚えておくと非常に役に立ちますよ、たぶん。
あ、意味のわからない良い子はお父さんかお母さんには聞かないで、
大人になってから自分で調べようね。約束だよっ!(アホや
 
 
 
・・・しかし、この解釈はなにかオカシイぞ。
もしかすると俺達は、とんでもない思い違いをしているのかもしれない…。
 
[Precious]───は[高貴]ではなく[いとしい・可愛い]
[Rose]は───単なる[バラ]ではなく[薔薇]・・・そうか、解けたぞ!
 
この歌は一見カガリが二人に寄せる想歌のようだが、
実際はキラとアスランの秘密の[rose]関係を暗示していたんだ──ッ!!
 
 な、なんだって〜!!
 
冒頭の「生まれくる小さな種」というのは女性語句とは考えにくい。
むしろ男性を暗喩する方に用いられるのが自然だろう。
そして「奇跡の芽は」という言葉・・・「芽」に惑わされていた。
この後に続く「思いがけない形に…」。これが重要だったんだ!
 
二つの語句を繋げると「奇跡の芽は」「思いがけない形に…」
つまりのばした手が掴んだのは──バキュン──ではなく──ズキュン──!
それが刺激によって思いがけないほど──ズガガガガカ──になったという事なんだよ!!
 
問いかけられた「本物の園は何処?」というのは、
キラとアスランの「薔薇の園」を意味していたんだッ!!
 
 な、なんだって〜!!
 
このシリーズ、続けるのつらくなってきたなぁ・・・
 
 
 
続いてTrack2 DRAMA PART『トリィ』〜アスラン・ザラ〜
キャストは前回と同じです。
なんたって内容がほとんど同(削除されました)
 
 
アスランは両親が仕事に忙しいのでよくキラの家に遊びに行っています。
のびのび育っているキラが甘えん坊なのに対し、アスランはしっかりもの。
厳格な父親の存在が影響しているかもしれません。
この時は農業試験場で研究をしているアスランの母親もまだ健在。
後に「血のバレンタイン」と呼ばれる悲劇に巻き込まれ亡くなり、
アスランがザフト兵として戦う動機となります。
 
アスランの母親はキャベツの研究をしていて、
ヤマト家にはよくお裾分けしてくれるようです。
しかしアスランの母親がただの農業研究者であるとは考えにくいので、
きっとキャベツからコーディネイターを生み出す研究をしているのだと思います。
他にもコウノトリに赤ちゃんを運ばせる研究もしているはずです、ええ。
 
機械工作に強いアスランと、プログラムに強いキラ。
ゲームをやる時も性格が出ます。
本来のプログラムで勝利するアスランと、裏技を駆使してアスランを負かすキラ。
使い勝手が悪いからと勝手にOSプログラムを書き換える手癖の悪さは、
子供の頃からやっていた事だったんですね。
アスラン、ぶつぶつキラに文句を言います。
 
そして物語は桜の季節───
キラとアスランの別れ・・・そしてトリィ誕生。
Track3のBGMは「桜色の季節」。
まだまだピンク色の少年二人、別れの曲です。
 
戦争の足音が近づき、クラスの友達がぽつぽつと疎開していく中、
アスランがプラントに移る事になりました。
ここから3年後がSEED第1話になります。
桜舞い散るアスラン×キラきゅん萌え萌え涙のお別れシーン。
元々アスランがキラに渡すロボットはトリィではなかったようです。
そのロボットというのはハムスター。
なぜハムスターから鳥になったのかはCDドラマで明かされます。
 
でも「トリィ」より「ハミィ」の方が可愛かったんじゃないでしょうか。
ハミィのぬいぐるみがあったら買います。ハロはいらないけど。
 
 
 
 
今回、ドラマパートにカガリは全く登場しませんでしたが、
カガリ役の進藤尚美さんはトリィに声をあてていましたとさ。

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